東陽工業のジェットストリームというフライリールを購入してみました。
結構お値段のするリールなんですが、このフライリールにしかできない唯一無二の使い方がありそうなので購入を決意しました。
フライリールといえばラインを収納しておくだけのイメージだと思います。
ジェットストリームは今までのフライリールにはなかった新しい機能がついています。
詳しい情報は公式をチェック。↓
このフライリールを知ったキッカケ
とある管理釣り場のオーナーさんに大型河川でフライロッドにスピニングリールを取り付けてフライを流す方法があると教えてもらいました。
その方法を調べたときにたまたま検索に引っ掛かったのがこのジェットストリームです。
ジェットストリームにはいくつか種類がありますが、ぼくは
JET STREAM OSPREY XZ-2 右巻き(バーニアケーブル左)を購入してみました。↓
ジェットストリームの特徴
スパイラルモード搭載でラインバスケット不要となる
スパイラルモードというのはリールを90℃回転させてスピニングリールのようにキャストする仕組みです。スピニングリールのようにラインがパラパラ~と出ていきます。
※公式の動画。↓
バーニアケーブルでの高速リトリーブができる
このリールにはリコイルスラスターエンジンというものがついており、バーニアケーブルと呼ばれるヒモを引っ張ることで超高速でラインを巻きとることができます。
※公式の動画。↓
ラインを一瞬で開放できる
通常時はスピニングリールのスプールが横になっているような状態ですので、ランニングラインをパラパラ~とスプールを回転させずに開放することができる。
ハンドルノブを使った等速リトリーブができる←ここ重要
ジェットストリームはバーニアケーブルでのリトリーブ(引っ張り)に注目しがちですが、個人的に注目したのはハンドルノブを使った等速リトリーブです。↓
通常フライのリトリーブというのは手でラインを引っ張りますが、手での等速リトリーブはかなり難しいです。(特にシングルハンド)
フライリールですのでもちろんギア比は1:1。
ハンドルノブでのリーリング(リールを巻くこと)のほうが体の負担も減り、より自然にマラブーなどのフライを泳がせることができそうです。
実はいうとぼくは手での引っ張りがとても苦手で、それもジェットストリームを購入した理由の一つです。
普通のフライリールでもリーリングでの等速リトリーブはできますが、再キャスト時にもう一度ランニングラインを出さなければなりません。
ジェットストリームなら。↓
キャスト→リーリングでリトリーブ→スパイラルモードの繰り返しで
効率的に等速リトリーブができそうです。
普通のフライリールとしても使える
ドラグ機能はついてるので普通のフライリールとしても使えます。
セッティング
下糸を巻いて公式推奨のスーパーファイヤーライン50LBを100m巻きました。↓
ラインにはテーパーをかけて遠投しやすいようにしました。↓
実際に使ってみると、↑の状態だとライントラブルが起きました。
修正後↓の量で落ち着きました。
リールの仕組み上、スイベル接続は必須。↓
シングルハンド用スカジットヘッド250グレーン+ポリリーダーを収納した状態。↓
実際に使ってみた
管理釣り場で試し投げしてみました。
タックルデータ
- ロッド:シングルハンド 9フィート 6番
- ヘッド:スカジットヘッド 250グレーン 5メートル
- リーダ:2.7メートル
早速使ってみると、ランニングラインの巻き方が緩かったようでバックラッシュのような状態になってしまいました。
仕方なくランニングラインを20m切ってヘッドに結び直しました。
公式の動画を思い出しながらキャスト続け、このリールの使い勝手がわかってきました。
重要なのは公式にも記述されてあるようにラインテンションをかけて綺麗に巻き取りすること。↓
もっといえばシューティングラインはハンドルノブ側に集中して巻き取ったほうが再キャスト時に抵抗なく飛んでいきます。
1時間使ったあとの動画を撮ってみました。良ければ見てください。↓
バーニアケーブルの使い勝手は?
一番気になるのがバーニアケーブルの使い勝手だと思います。
実際に引っ張ってみて分かったのは、ケーブルを引くのにけっこう力が要ります。
正直止水でのリトリーブには向かないと思いました。
やってないのでなんとも言えませんが、バーニアケーブルを発揮できるのはやはり流れのある川での長距離ドリフトですかね。
JET STREAM OSPREY XZ-2の難点は?
実際に使ってみてデメリットもわかってきました。
特殊なリールのためシステム的な制約が多いです。
- リールを左巻き~右巻きチェンジできない。(なので購入時は慎重に)
- パーツが多い。つまりメンテナンスが大変。
- ランニングラインを選ぶ。(スーパーファイヤーライン50ポンド推奨)
- ヘッドのスイベル接続必須。
- スプールが大きいので、スパイラルモード時、キャスト→放出中のラインが利き手の指に当たる。(上位機種はリールを上下可変できる)
- スパイラルモードは通常と比較して若干飛距離が落ちる。(シングルハンドで1~2メートルぐらい)
- ヘッドまでリトリーブ(リールに収納)すると手返しが悪くなる。(ランニングラインはバーニアケーブルかハンドルノブでリトリーブしてヘッドは手でリトリーブするという方法もアリかも?)
- シングルハンドではホールを入れにくい。
まとめ
公式では、主に河川での長距離ドリフトを売りにしているようですが、止水でも有用なフライリールだと思いました。
上記に挙げたようにデメリットもありますが、
ライントラブルを減らしてラインバスケット不要となるのは良いですね。
場所移動するのにラインを出し入れする手間も無くなります。
つまり止水でのランガンにも〇。
ただやはり、ヘッドまでリールに収納したときに手返し&リズムが悪くなるのが痛いですね。
普通のフライリールとしても使えるので状況に応じてスパイラルモード、等速リトリーブなど選択の幅を広げることができます。
購入してから知ったんですか、大昔似たような仕組みの横転式リールなるものがあったようです。